はいどうもー。
今回は発売したばかりの「百英雄伝」がDay 1 でゲームパス入りしたということで早速プレイしてきましたー。
発売前の期待も高く、注目されていた本作。「幻想水滸伝」らしさがあり懐かしさを感じるゲームでしたが、内容に関してはあまり良くありませんでした・・・。
今回は Xbox Game Pass で PC にてプレイしております。
基本情報
タイトル | 百英雄伝 |
ジャンル | RPG |
発売日 | 2024年4月23日 |
開発元 | Rabbit & Bear Studios |
パブリッシャー | 505 Games |
プラットフォーム | PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X|S Nintendo Switch PC |
クリア時間 | 約60時間 |
どんなゲーム?
2000年代に発売された「幻想水滸伝」のスタッフが再び集結し、クラウドファンディングを経て開発されたターン制RPG。
様々な種族や文化が集まるオールラン大陸にて、神秘的な力を秘めた魔導レンズを巡った戦乱の世が描かれる。
「幻想水滸伝」の懐かしい雰囲気やゲ-ムシステムが感じられる作品となっている。
数多の英雄達が紡ぐ群像劇RPG
「百英雄伝」では100を超えるキャラクターが登場し、それぞれフルボイスで物語に絡んできます。
キャラクターそれぞれに技やアビリティ枠が設定されており、戦闘に参加しないキャラクターなどはサポートアビリティという形で味方を支援することができます。
沢山のキャラクターを仲間にする楽しさは「幻想水滸伝」らしさを感じられます。
3Dと2Dを組み合わせた色鮮やかなグラフィック
3Dで描かれた背景にピクセルアートで描かれた2Dのキャラクターが動き回るという、最近のゲームの主流になりつつある手法で描かれており、美麗で色鮮やかなグラフィックに仕上がっています。
ドット絵にしか出せないキャラの雰囲気と3Dによる奥行きのある背景が「百英雄伝」の世界観を見事に構築しています。
魔導レンズの組み合わせと合体技
魔導レンズ(ルーン)と呼ばれるアイテムを装備すると、ステータスが強化されたり、魔法や技を扱えるようになります。
この組み合わせによってキャラクターの方向性を変える事ができるので、攻撃特化や魔法特化、防御特化など好みの能力にすることができます。
また特定のキャラクター同士で発動できる合体技も強力。
大ダメージを与えるものから、攻撃力や防御力を上昇させるものなど様々な合体技は存在するので、その組み合わせを模索する事も魅力となっています。
本拠街
物語を進めると、冒険の拠点となる本拠街が登場します。
この拠点は発展させることが可能。仲間を増やし拠点を開発する事で、道具屋やルーン屋、鍛冶屋に防具屋などなど、様々な店を利用する事ができます。
戦争
ストーリーの進行上で戦争が発生する事があります。
この戦争は敵軍と味方軍で駒を動かし合い、相手を退けた方の勝利となります。
味方が増えれば扱える駒も増えるので、有利に戦う為にも仲間集めが重要となってきます。
ミニゲーム
今作では様々なミニゲームも遊べます。
カードゲームやベーゴマバトル、レースに釣りなど、仲間の加入にも関わってくる要素となっています。
冒険に疲れたらミニゲームで息抜きする事も必要となるでしょう。
レビュー
幻想水滸伝らしさを感じるRPG
王道のストーリー、コマンドバトル、仲間集めなど、「幻想水滸伝」らしさが随所で感じられる内容となっています。
個人的には、昔ながらのシステムと最新のグラフィックを見事に合わせていると思います。
しかし、この昔ながらのシステムが人によっては ”現代に合わせきれてない” と感じる事も・・・。
バグや最適化不足の多さ
まずはバグについて。
筆者はPC版をプレイしているので致命的なバグには遭遇しなかったのですが、Nintendo Switch版はかなり酷い状態だそうです。
フリーズやロードの長さ、進行不能バグなど、まともに遊べる状態では無いらしく炎上騒動に発展してしまっています。
PC版ではバグこそ遭遇していないものの、メニュー項目を切り替える際のレスポンスの悪さ、キャラクターの音量バランス、序盤~中盤までの戦闘バランス、ルーンの変更し辛さなど、最適化不足が否めません。
ゲーム中では特にキャラクターの音量バランスの差が酷く、一方は聞こえない程の小音量、もう一方はうるさいと感じる程の大音量で会話が進んで行くので、非常にストレスの溜まる状態となっています。
また声優を多数起用しているものの、その技術の差が酷く、物語の没入感を損なってしまうレベルで気になってしまいました。
レスポンスの悪さ
メニュー画面を切り替える際に毎回1秒ほどの待機時間がかかります。
1秒と書くとそこまで悪く感じませんが、実際にゲームをしているとストレスマッハ。
キャラクターの画面→所持アイテム→作戦→ステータス→ヘルプ・・・といった内容を切り替えるのに毎回1秒かかります。ステータスや装備の画面などは使用するのに何度も切り替える必要があり、その度に数秒かかのは異常です。
途中からはメニューを開きたくなくなるレベルでした。
戦闘バランスの悪さ
終盤まで行くと強いキャラクターや装備などが手に入るので面白くなるのですが、序盤~中盤のバランスははっきりいって酷いです。
特に序盤が厳しく、雑魚敵の攻撃1発で1/2程のHPが削られるのに対して回復手段が乏しく、MPが即枯渇する回復魔法もしくは薬草などの回復アイテムのみ。街に戻れば宿屋を使用できますが料金がボッタクリ。
回復魔法を扱えるキャラが少なく消費MPが激しいので実質アイテムでの回復に頼る事になります。
しかし雑魚敵の攻撃でガリガリ削れてしまうので大量の薬草を常備しておく必要があり、さらには1戦闘毎にメニュー画面を開いてチマチマ回復する作業の繰り返し。
レスポンスの悪さもあって最悪の環境となっています。
ルーン変更の仕様
このゲームを攻略する上でのポイントはルーンの使い方でしょう。敵や味方に合わせてルーンを変える事で戦闘を有利に運んでいく事が重要です。
しかしこのゲーム、ルーンの変更はルーン屋でしか出来ないという酷い仕様。
ダンジョンに合わせてルーンを変更したり、ボス戦前に変更したりできません。
道中でルーンを入手しても装備できません。意味不明の仕様です。
これは終盤になっても同様なので非常に面倒で最低の仕様となっています。
アイテムの所持上限
アイテムの所持上限が設けられているゲームは今も昔も変わらず存在しますが、このゲームの所持上限は非常に歪です。
まず初期のアイテム枠は30。消費アイテム、ルーン、装備品などでカバンの枠を奪い合う事になります。
回復アイテムである薬草などは1枠2~6つまで、性能の高い消費アイテムや装備品、ルーンなどは1枠1つ。
どう考えても足りません。
所持上限を強化することもできますが、物語が進むにつれてアイテムの種類も増えるので、最初から最後までアイテム枠は足りません。
さらに終盤になると、敵モンスターからアイテムドロップ→即廃棄のムーブを繰り返す事になり、時間も手間もかかります。意味が分からない。
まとめ
テストプレイはしているはずですよね?
1回プレイすれば気付けるレベルの不具合やバランスの悪さを無視して販売に押し切った感が否めません。延期してしっかり調整するべきでした。
クリアまでプレイした身から言わせてもらうと、ストーリーや内容は悪くありません。終盤の戦闘バランスはむしろ良かったです。
しかし序盤~中盤の酷さやレスポンスの悪さ、バグの多さ、システム全般が酷すぎて、他人にオススメできる内容では無いと感じました。