ついに最新作の『アサシンクリード ヴァルハラ』をプレイしてきましたよ!
いやー長かった・・・。
珍しく現代編が凄い展開を見せて面白かったですね。
基本情報
タイトル | Assassin’s Creed Valhalla |
ジャンル | アクションRPG |
発売日 | 2020.11.10 |
開発元 | Ubisoft |
プラットフォーム | PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X/S PC |
プレイ時間 | 52時間 |
スコア | 6/10 |
短評 | ・ヴァイキングの重厚で泥臭い雰囲気が素晴らしい ・ハクスラ要素の廃止 ・肥大化するプレイ時間 ・ヴァイキングの設定を活かせてないストーリー ・もっさり挙動 |
どんなゲーム?
9世紀のイングランドが舞台のオープンワールドRPG。
ゲーム開始後からしばらくはノルウェーで話が進んでいくのだが、その雪景色は圧巻。
今作はヴァイキングの戦士「エイヴォル」となってイングランドで定住地を築き、征服を目指すストーリー。
今回も前作から引き続き、主人公の性別を選ぶことが出来る。ただ現代編の説明で「異なるデータストリームが、なぜか同じDNAで二重になってるわ」とかなんとかで、性別は違うが名前は同じな上、ゲーム中でも性別の変更が可能。
ちなみに私は ”アニムスに任せる” を選択したところ、女エイヴォルで始まりました。
アサシンクリードといえばステルスプレイ。
今作はヴァイキングという題材的にも、正面からの戦闘が多いですが、ちゃんとステルス要素もあります。
今作一番の目玉は “襲撃” ではないでしょうか。
前作「オデッセイ」の征服戦争が今作では ”襲撃” というシステムに変わりました。
ヴァイキングらしく力づくで拠点のお宝を強奪することができます。
個人的にヴァイキングの世界観を最も体感できる瞬間で、今作一番の魅力だと思います。
良かった点
ヴァイキングの世界観
アサシンクリードはどの作品も世界観を作るのが本当に上手い。
今回はヴァイキングという事でその泥臭さとか乱暴さとかが見事に表現されています。
襲撃というシステムも見事にはまっていますし、攻城戦なんかは破城槌なども出てきたりして、味方と共に攻略してる感が味わえます。
ハクスラ要素廃止
今作のアサシンクリードは装備品のレベルが廃止されました。
宝箱やクエストで手に入れた装備品を強化していく形になります。なのでお気に入りの装備を強化しながら最後まで使い続ける事が出来ます。
レベル違いの装備品が無限にドロップしていた以前のシステムから大きく改善されて、収集要素という面でも楽しめるようになったと思います。
戦闘システム
戦闘システムも前作から更に改善されています。
スタミナゲージが追加され、パリイなどで相手のスタミナゲージを削るとスタン状態になり強力なフィニッシュ技をお見舞いすることが出来ます。雑魚敵などはパリイからのスタン→フィニッシュ技で1発で倒せるのでテンポのいい爽快感のある戦闘を楽しめます。
さらに、ステルスプレイしてる方にも朗報です。
特定のアビリティを取得すればレべル差のある敵に対しても1撃で暗殺出来るようになるので、前作のような “ステルスプレイしてるのにレベル差があって暗殺できない” という事が無くなりました。素晴らしい。
アビリティもそれぞれ実用性が高く、前作ではあまり感じられなかったアビリティを使う楽しさがありました。
アサシンクリードの戦闘システムはヴァルハラで完成された感じがありますね。
悪かった点
肥大化するプレイ時間
今作、私がクリアまでに要した時間は52時間。サブクエストや収集要素はほとんど触らず、メインクエストのみでこの時間です。
これまでのアサシンクリードシリーズはメインストーリーだけなら15~20時間というデータがあり、それと比べるとあまりにも長すぎます。(オリジンズ辺りから増加傾向にあるようです。)
原因はイングランド征服というシステムだと思います。
兄・シグルドを巡るメインのストーリーがあるのですが、そのストーリーを進める為に全く関係のない地域と同盟を結んで行く必要があり、そこのプレイ時間がほとんどを占めます。
分かりやすく言うとサブクエストがメインクエストに組み込まれた感じです。
同盟クエストの内容自体は面白いですし、ちゃんと作り込まれているのですが、その反面メインストーリーの内容が物凄い薄くなってしまっています。
シグルト関連のクエストは恐らく10~15時間くらいしか無いんじゃないかと・・・
ヴァイキングの設定を活かせてないメインストーリー
今作の世界観は文句無しで素晴らしいです。
ただ主人公の性格や、メインストーリーだけ見るとヴァイキング感はたいして感じられません。
同盟クエストや、戦闘システムなどではヴァイキングの雰囲気を十分感じさせる一方、シグルド関連のストーリーや主人公の性格などは全然ヴァイキングらしさが無い。
アサシンクリードは現代編での繋がりを持たせているのでその弊害が起こっているのかなと感じています。
むしろ今作は現代編の展開の方が面白かったと思います。
操作性、視認性、オブジェクト判定の悪さ
今作の操作性は非常に悪いです。10年前のアサシンクリードをプレイしてる感覚になりました。
戦闘面の操作は文句ないのですが、移動面での操作性が酷く、思った場所に移動できないのでストレスが溜まります。前作のオデッセイなどは無かった感覚なので、操作性に関しては劣化してると言えるでしょう。
更にオブジェクト判定も酷いです。
キャラクターへ話す為に細かく位置調整をする必要があったり、正面の樽や鍵を壊すために何度も斧を振り回す必要があったり最新のゲームとは思えない仕様です。
またUIやグラフィックの視認性も良くないです。
エリアをスキャンすると緑のモヤモヤで表示されるのですが、これが非常に見づらい。更にスキルツリーも細かすぎて分かり辛い、コンパスも見辛い、洞窟は松明ありでも暗すぎる、など全体的な視認性が良くないです。
もっさり挙動
多くの人がヴァルハラを初めにプレイして感じるのは「遅っ」っというもっさり挙動でしょう。
ヴァイキングの重厚な世界観を表現するならば素晴らしい挙動ですが、「アサシンクリード」の表現としては失敗でしょう。
アサシンクリードのプレイヤーが求めているのはアサシンとしての爽快なプレイであり、戦士としての泥臭い戦いでは無いのです。たぶん。
実際、私も今作ではステルスプレイはあまりしておらず、正面から殴り合ってました。その方が面白かったからです。
ですが、そのプレイスタイルならば「アサシンクリード」である必要は無く、別のタイトルとして出した方が評価を得られたと思います。
まとめ
今作は賛否両論の作品ですが、アサクリ初プレイの方は大変楽しめる作品だと思います。
ですが、これまでのアサクリファンからはなかなか受け入れてもらえないでしょう。
新作が出るたびにアサシン感が薄れていく本シリーズですが、一度原点回帰してもらいたいですね。
否定的なレビューとなってしまいましたが、ゲーム単体で見ればボリュームがあって十分楽しめる作品だと思います。